【ウィルコ・ジョンソン】 ~魂を撃ち抜くマシンガン・ギター~
【ウィルコ・ジョンソン】
~魂を撃ち抜くマシンガン・ギター~
元ドクター・フィールグッドのギターとして知られるウィルコ・ジョンソン。
初めてウィルコのライブを観たのは、確かまだ二十歳位だったので、80年代半ば頃だったと思う。
小学生の頃から、兄の影響で、ピストルズやストラン、クラッシュなど、パンクを聴き漁り、とにかく縦乗りのロックしか知らずに育った小生にとって、その時のウィルコのライブは、正に衝撃だった。
ドアを開けた瞬間、会場をぎっしりと埋めた客の群が、まるで大きな波のように、右に行ったり左に行ったりしながら、確かに横に揺れていたのである。
ステージの上に立っている、ウィルコの小気味よいギターが、心地好い独特のリズムを奏でながら、会場に自然なうねりを、次から次へと巻き起こしていた。
「これが横乗りのロックなのか❗」
その瞬間、小生の身体も、勝手に横に揺れ始め、会場の波の中にどっぷり飲み込まれていた。
ウィルコはコミカルな動きや、脚を開きながらジャンプするステージ・パフォーマンスで、更に客を煽り続けた。
そこに一度はまったら、病みつきにさせられる。悪魔の囁きのように、ウィルコの手で奏でられる、強烈なマシンガン・ギターは、最後まで会場中に炸裂し続けていた。
その後、毎年のように来日していたウィルコのライブには、三十歳になるまでずっと足繁く通いました。
一番印象に残っているのは、確かクラブチッタ川崎でのライブ。鮎川誠さんがゲストで出演していて、アンコールで二人がステージに立った光景は、それだけで感無量でした。二人の魂のギターリストが魅せてくれたロックという夢は、今でも目の奥に、鮮明に焼き付いています。
《魂の一曲》
ウィルコの魂の一曲は、やはりこの曲…
『She Does it Right』
小生は、ドクター・フィールグッドのバージョンより、ウィルコ・ジョンソン・バンドで、ウィルコ自身が唄いながら演奏しているバージョンが好きです。
ウィルコの囃し立てるようなカッティング・ギターとノーマンのボコボコ来るベースが、神経に沁み渡る珠玉の一曲です❗
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